キャリアコンサルタント試験の合格発表
日程・確認方法・合格後にやるべきことを徹底解説
国家資格「キャリアコンサルタント」。
試験を終えた後の「合格発表」は、緊張と期待が入り混じる大切な節目です。
しかし、合格したからといって終わりではありません。正式な登録申請や実務への準備など、次のステップがすぐに始まります。
このコラムでは、合格発表の時期と確認方法、合格後の登録手続きや注意点などを初心者にもわかりやすく解説します。
1. 合格発表はいつ？どこで確認する？
キャリアコンサルタント試験の合格発表は、通常試験日から約1か月後に行われます。実施団体ごとに、合格者番号がWeb一覧で公開され、後日、合格通知書が郵送されます。
Web上では、午前10時ごろにPDFで掲載されることが多いという傾向があります。事前に合格発表日を確認し、当日の午前中にアクセスできるよう準備しておきましょう。
2. 合格率の目安と試験別の傾向
合格率は団体や試験回によって異なりますが、全体としておおむね60〜70%前後です。
▷ 試験別の特徴
- 学科試験：選択式で理論・制度の理解を問う
- 論述試験：記述式。相談内容の把握と構造的記述力が重要
- 面接試験：ロールプレイ＋口頭試問。相談対応力と自己理解が問われる
論述・面接では、知識だけでなく、実践的な表現力や応答の柔軟さが合否を分けます。
3. 合格後にやるべきこと：登録申請の流れと費用
試験に合格しても、それだけではキャリアコンサルタントとして名乗ることはできません。**「登録申請」**を行い、登録証の発行を受ける必要があります。
▷ 登録の手順と必要書類
- 合格通知書が届く
- 登録申請書類（申請書、住民票、写真、収入印紙など）を準備し、
キャリアコンサルタント登録センターに申請 - 審査後、メールでの結果連絡（申請後約4週間）
- 登録手数料の納付
- 約4週間で登録証が交付・郵送される
| 費用項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 9,000円 | 国に納める税金（収入印紙で納付） |
| 登録手数料 | 8,000円 | 登録センターへの手数料 |
なお、試験合格後すぐに申請しなくても合格が無効になることはありませんが、5年を超えて申請する場合には講習（38時間）の受講が必要になります。
4. 不合格だった場合：再受験と部分合格の活用
残念ながら不合格だった場合も、落ち込む必要はありません。キャリアコンサルタント試験には部分合格制度があり、学科または実技のどちらか一方に合格していれば、次回以降はその科目の受験が免除されます。
▷ 科目別合格の取り扱い
- 学科または実技のいずれかに合格すれば、その合格は無期限で有効
- 合格済みの科目は次回以降の試験で再受験不要
- 自分のペースでステップを踏むことができる
5. 合格後が本当のスタート：支援者としての第一歩
キャリアコンサルタントの資格は「取得したら終わり」ではありません。むしろ、「どのように支援者として成長し続けるか」が重要です。
▷ 合格後に求められる学び
- 現場での実践経験（企業・教育現場・就労支援機関など）
- 継続的な自己研鑽（面談技法、キャリア理論、リスキリングなど）
- 5年ごとの更新講習（知識講習8時間、技能講習30時間）の計画的受講
自らのWill（どうありたいか）を大切にしながら、支援力を磨いていきましょう。
6. よくある質問（FAQ）
Q：合格発表は何時に確認できますか？
A：公式には時刻が明記されていない場合もありますが、午前10時ごろにWeb上で発表されることが多いです。事前に公式サイトで日時と方法を確認しておくことをおすすめします。
Q：合格したらすぐにキャリアコンサルタントを名乗れますか？
A：いいえ。登録申請を行い、登録証が交付された後に、正式に名乗ることができます。それまでは「合格者」の状態です。
Q：合格後、登録申請をしなかった場合どうなりますか？
A：合格の有効期限はありません。
試験に合格した事実は無期限で有効です。ただし、合格後5年を超えてから登録申請を行う場合は、講習（38時間）の受講が必要になります。早めの登録申請をおすすめします。
Q：部分合格（学科のみ・実技のみ）の有効期限はありますか？
A：いいえ、部分合格に有効期限はありません。
一度合格した科目（学科または実技）は、無期限で有効です。次回以降は残りの科目のみ受験すればOKです。何度でもチャレンジできるので、計画的に進められます。
Q：資格を取ればすぐに仕事に活かせますか？
A：資格は実力を示す1つの証明ですが、実務経験や専門分野への理解が伴ってこそ、活かされます。現場経験を積んだり、勉強会・研修会などへの参加を通じて、支援力を育てていきましょう。
7. まとめ：合格発表は“通過点”。ここからが本当のスタート
キャリアコンサルタントの試験合格は、ゴールではなく支援者としての出発点です。
合格後の登録・実務・継続学習を通じて、信頼されるキャリア支援者を目指しましょう。
「誰のどんなキャリアに寄り添いたいのか」を見つめながら、自分自身のキャリアも描いていくことが、この資格を活かす最良の方法です。
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